医院名:あおと整形外科クリニック 住所:〒500-8315 岐阜県岐阜市島田東町41-1
電話番号:058-252-0220

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2025.06.19

脊柱管狭窄症の特徴と対策 〜「歩くと足がしびれる」は、背骨からのサインかもしれません〜

はじめに:「歩くと足がしびれる」その症状、見過ごしていませんか?

「しばらく歩くと、足がしびれて休みたくなる」
「立っていると腰や太ももが重だるい」
「前かがみになると楽になる」

このような症状がある方は、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の可能性があります。

脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫されることで起こる病気です。
特に中高年の方に多く、加齢による背骨の変化が主な原因とされています。

この記事では、脊柱管狭窄症の特徴・診断・整形外科での治療と予防について、あおと整形外科クリニックでの対応も交えて、わかりやすく解説します。

脊柱管狭窄症とは?

神経の通り道が狭くなって起きる“しびれと痛み”

背骨の中には「脊柱管」と呼ばれる神経のトンネルがあります。
このトンネルが、骨や靭帯の変形、椎間板の膨らみなどにより狭くなることで、神経が圧迫されて痛みやしびれが起こります。

よく見られる症状

  • ・ 腰やお尻の痛み・重だるさ
  • ・ 太もも・ふくらはぎのしびれ
  • ・ 長距離を歩けない(間欠性跛行)
  • ・ 前かがみで楽になる
  • ・ 足の感覚が鈍くなる・力が入りにくい

座って休むと症状が軽くなり、歩くと再びしびれる、というパターンが特徴的です。

主な原因とリスク要因

▪️加齢による変化

50代以降の方に多く、加齢に伴う以下の変化が影響します。

  • ▪️椎間板の膨らみ

  • ▪️黄色靭帯の肥厚

  • ▪️骨の変形(骨棘形成)

▪️背骨への負担

  • 長年の重労働や無理な姿勢
  • ▪️背骨の疾患歴(椎間板ヘルニア、側弯症など)

検査と診断方法

▪️問診・視診

  • 症状の出る動作や範囲を丁寧に確認
  • 神経の反応や筋力のチェック

▪️画像検査

  • ▪️レントゲン検査

  • 骨の変形や配列の確認
  • ▪️MRI検査

  • 脊柱管の狭窄状態・神経の圧迫部位を可視化

あおと整形外科クリニックでは、必要に応じて連携先でのMRI検査も案内しています。

整形外科での治療方法

▪️保存療法(手術をしない治療)

▪️薬物療法

消炎鎮痛薬(NSAIDs)

神経障害性疼痛治療薬

血流改善薬(プロスタグランジン製剤など)

▪️リハビリ・物理療法

  • ▪️運動療法

  • ・ 体幹・下肢筋力トレーニング
  • ・ ストレッチ・姿勢指導

▶︎ あおと整形外科クリニックでは、理学療法士による個別リハビリを通じて、症状緩和と再発防止をサポートしています。

▪️手術療法

以下のような症状が進行した場合は、手術の適応となることがあります。

  • ・歩行距離が極端に短い
  • ・排尿障害や強い筋力低下
  • ・保存療法で改善が見られない

当院では、必要に応じて専門病院への紹介・連携も行っています。

再発予防・日常生活でできる対策

▪️正しい姿勢を意識

  • 猫背にならないよう、背筋を伸ばす
  • 長時間の立ち仕事・座りっぱなしを避ける

適度な運動習慣

  • ウォーキングや水中運動など、負担の少ない有酸素運動
  • 無理のない範囲で、体幹筋力を維持・強化

▪️体重管理と栄養

  • 腰への負担を減らすための適正体重の維持
  • ・ ビタミンB群やたんぱく質を意識した食事

放置するとどうなる?

脊柱管狭窄症はゆっくりと進行する病気ですが、放置すると…

  • ・ 歩行困難や日常動作の制限
  • ・ 筋力の低下による転倒リスク
  • ・ 排尿障害・下肢の感覚障害につながる場合も

症状に気づいた時点で、早めの整形外科受診が大切です。

あおと整形外科クリニックでの対応

当院では、以下のような安心の体制で対応しています。

  • 丁寧な問診と画像検査による的確な診断
  • 薬物療法・リハビリ・ブロック注射などの保存的治療
  • ・ 再発防止のための生活指導と継続サポート

「年齢のせいだから仕方ない」と我慢せず、まずはお気軽にご相談ください。

【FAQ】よくある質問

Q1. 脊柱管狭窄症は自然に治りますか?

自然に完全治癒することは少ないため、症状に応じた治療が必要です。

Q2. 歩くとしびれてくるのはなぜ?

歩行時に背筋が伸びて脊柱管が狭くなり神経が圧迫されるためです。

Q3. リハビリで良くなることはありますか?

多くの方が姿勢の見直しや筋力強化で症状の改善を実感しています。

Q4. 手術をしないと治らないのでしょうか?

多くの場合、保存療法で十分な改善が可能です。手術は症状が重い場合の選択肢です。

Q5. 整形外科と整骨院の違いは?

整形外科では医学的な検査と診断に基づく治療を行い、状態に応じて最適な方法を選択できます。

📚 参考文献

  1. ▪️日本整形外科学会「腰部脊柱管狭窄症」
    https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbar_spinal_stenosis.html
  2. ▪️健康長寿ネット「腰部脊柱管狭窄症」
    https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/sekityukankyousakushou/about.html
  3. ▪️MSDマニュアル家庭版「脊柱管狭窄症」
    https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/08-%E9%AA%A8-%E9%96%A2%E7%AF%80-%E7%AD%8B%E8%82%89%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%81%A8%E9%A6%96%E3%81%AE%E7%97%9B%E3%81%BF/%E8%85%B0%E9%83%A8%E8%84%8A%E6%9F%B1%E7%AE%A1%E7%8B%AD%E7%AA%84%E7%97%87

🔖 監修者情報

監修:日本整形外科学会専門医 青戸 寿之(あおと整形外科クリニック 院長)