医院名:あおと整形外科クリニック 住所:〒500-8315 岐阜県岐阜市島田東町41-1
電話番号:058-252-0220

四十肩、五十肩

四十肩・五十肩について

40~50歳代に発症することが多いため、昔からこの名前で呼ばれていますが、いくつかの病因や病態があります。原因を見極めて適切な治療を受けないと、肩の可動域が極端に狭まって腕がほとんど上がらなくなってしまう凍結肩を起こす可能性もあります。年だからとあきらめてしまわず、整形外科を受診して適切な治療やリハビリテーションを受けましょう。

四十肩・五十肩について

  • 肩がズキズキ痛む
  • 寝返りを打つと痛みで目が覚める
  • 服の袖に手を通す時、高い場所にあるものに手を伸ばした時などに痛みが走る
  • 腕が上がらない
  • 背中に腕が回らない

上記のような症状は、石灰沈着性腱板炎、腱板損傷、上腕骨二頭筋長頭炎などでも起こります。当院では、痛みなど症状の内容、症状が起こる・強くなるきっかけなどをうかがって、運動機能を確認し、必要な場合にはレントゲンや超音波、MRIよる検査を行ってその結果をもとに診断し、適切な治療を行っています。

四十肩・五十肩の「急性期」、「慢性期」、「回復期」

急性期

違和感や動かしにくさ、痛みを感じるようになります。痛みは筋肉の痙攣を生じさせてさらに痛みを強くしてしまうため、時間が経過すると痛みが強まるケースが多く、夜眠れないほど痛むこともあります。疼痛期とも呼ばれているこの時期には、炎症がある時は冷やし、炎症が治まっている場合には温めることが重要です。逆にしてしまうと痛みを悪化させてしまうため、状態をしっかり整形外科で確かめることが必要です。また、無理に動かすと状態を悪化させてしまうのでご注意ください。炎症が強い場合には、関節内へのステロイド注射などで効果的に鎮めることもできます。

慢性期

肩関節の可動域が制限された状態で、拘縮期とも呼ばれます。温めて血行を改善すること、そして無理のない範囲で肩を動かすことが重要です。また、この時期には、日中の痛みが少なくても横になって肩関節への負担が大きくなると痛みが現れることがあります。その場合には、クッションや枕で肩への負担を軽減できます。当院では、日常のこうしたちょっとしたお悩みにも具体的なアドバイスを行って快適に過ごせるようサポートしています。何でも気兼ねせずにご質問ください。

回復期

肩関節の拘縮が解消しつつあって、リハビリテーションの重要性が高い時期です。可動域訓練などを無理のない範囲で適切に行うことで、肩関節の柔軟性を取り戻すことができます。当院では理学療法士が患者さんの状態に合わせた最適なメニューを組んで、丁寧にご指導しています。セルフケアで行うストレッチや日常生活の動作で注意する点などもきめ細かくお教えしています。

治療法

ハイドロリリース(筋膜リリース)

痛みが強いなどで日常生活に支障がある場合には、注射による治療が有効です。超音波によるエコーガイドを用いて治療を行います。
注入する薬液は主に生理食塩水であり、そこにごく少量の麻酔薬が入っています。そのため、副作用の心配がなく、お身体への負担も少ない治療法。また、こうした注射では、肩の腱板組織の癒着を剥がすハイドロリリース(筋膜リリース)効果により、辛い痛み症状が早く解消されます。

運動療法

炎症が治まった時期に何もしないでいると、肩関節の可動域が狭くなってしまい、治った時には動かせる範囲がかなり狭くなってしまいます。可動域を回復させるためには、炎症が治まった時に無理のない範囲で運動療法を適切に行っていき、痛みがほとんどなくなってきた回復期には徹底的なリハビリテーションが必要です。痛みのある時とない時では必要な運動の内容がかなり異なりますので、必ず継続的にリハビリテーションを受けるようにしてください。生活に支障なく暮らすために、以前と同じようにスポーツなどを楽しむために、理学療法士の指導を受けてしっかり運動療法を行ってきましょう。理学療法士は運動療法の最適なメニューを作り、他動的な訓練では患者さんのサポートを、セルフケアに関しては丁寧な指導を行っていきます。医師や理学療法士が状態に合わせて運動の種類や回数、頻度などをきめ細かく決めて安全に行えるようにしています。

物理療法

物理療法は、赤外線、干渉波などの器機を用いた治療法です。他に、サポーターなどによる装具療法を行うこともあります。血行改善、筋肉の緊張緩和、負担軽減など、目的に合わせた治療を行います。